シラミ症を早く治療するために
頭しらみ(アタマジラミ)の治療は、頭髪からアタマジラミという寄生虫を直接除去してしまう方法が確実です。
頭シラミ症の症状
アタマジラミに感染すると頭が痒くなります。シラミは人間の血を吸いながら生活する寄生虫です。吸血するときに頭皮に噛みつき微量の唾液を皮膚内に注入します。この唾液がシラみに対するアレルギーを引き起こし痒みが生じます。
シラミの痒みはアレルギー症状であることから、痒みには個人差があります。シラミの数が少ないうちから痒みを感じる人もいますが、多くの方はなかなか気がつくことがなく、強い痒みを感じるようになったときにはすでにシラミがかなりの数に増えています。
シラミ症の症状は基本的には痒みだけです。夏場などは掻き傷から雑菌が侵入し二次感染を引き起こす心配がありますが、アタマジラミ事態が危険なウイルスや病原体を運んでいるわけではありません。
また、アタマジラミが小さな子供を中心に流行していることから、いじめや差別に繋がらないよう大人が配慮しなくてはいけません。アタマジラミの身体的な被害は小さなものですが、小さな子供の心の傷は大人が思う以上に深いこともあります。
シラミ症の家族がいたらまず行うこと
第一に家族全員の頭髪のチェックです。家族の一人がシラミに感染している家庭では、他の家族にもシラミがうつっている確率がとても高くなります。特に子供から母親にうつっているケースが良く見られます。子供から母親、また兄弟姉妹にうつるケースがよく目立ちますが、身近に暮らす父親や祖父母にもシラミは感染することがあるので家族全員の頭髪をしっかりとチェックしましょう。家族の中で見落としがあると、子供のシラミを駆除してもうつし合ってしまい感染を繰り返すことにつながります。
家族のシラみのチェック方法
明るい部屋で頭髪をかきわけ卵を探します。感染数が少ないうちは動き回るシラミの成虫はとても探しにくいものです。動かない卵を探すとチェックしやすくなります。シラミは感染するとすぐに卵を産み始めます。1日に多ければ8個もの卵を産むので、数日もすれば後頭部などに白い点々が見られるようになります。
子供が頭を痒がっている姿はシラミ症の1つのサインになりますが、痒がっていないからシラミがいないわけではありません。小さな子供がいる家庭ではシラミの存在を知り、地域で流行しているときにはシャンプーの際などに子供の頭髪をチェックする必要があります。
シラミ症の治療方法
シラミ駆除のための梳き櫛(すきぐし)を使う治療方法
頭シラミの治療にはシラミ専用の梳き櫛(すきぐし)を使います。基本的に梳き櫛を用意すればシラミの治療のために特別なものは必要ありません。
代表的な梳き櫛はこちらのニットフリーコームです。アマゾンや楽天市場など、大手の通販モールで簡単に探すことができます。
私がシラミの退治をお手伝いしてきた家族ではニットフリーコームを使って最終的にシラミを駆除できなかった方は一人もいません。シラミを物理的に直接頭髪から引き離すことでシラミを治療しますから薬品を使うより安全で確実です。
アタマジラミは人間の頭髪でしか生きられない寄生虫です。頭髪から引き離されただけで餓死します(数時間から長くても3日)。入浴時にお風呂場で洗い流してしまえば2度と頭髪に戻ってくることはありません。ただしシラミは全てを取り除かないと再び増えて再発しますので、梳き櫛を使ってシラミを完全に除去するには少しコツがあります。
駆除剤スミスリンシャンプーを使う治療方法
日本では30年以上も活躍しているシラミ駆除剤です。副作用がほとんどなく、これまではシラミを効果的に駆除することができました。ところが最近ではスミスリンは補助的な手段として用いられることが多くなりました。スミスリンに抵抗力をもったシラミが増えているからです。
通常のシラミに対してはとても便利なものです。髪に塗り5分待つだけでシラミの成虫と幼虫を簡単に駆除できます。10日間で4回繰り返し、卵から孵るシラミを殺虫して治療完了です。