世界共通、小さな子供がアタマジラミに狙われています!
頭しらみ(アタマジラミ)は世界中で流行していますが、どこの国でもシラミがよく見られるのは小さな子供たちばかりです。もちろん、シラミは大人にも感染する寄生虫なのですが、感染者の9割以上が小学生以下の子供なのです。
アタマジラミの感染が子供たちに多いのは世界共通です。小さな子供たちのライフスタイルがシラミの広まりには都合のよいものだからです。
子供にシラミが多い理由
子供たちがシラミに狙われやすい理由としていくつかのことがあげられますが、大人と違う所の1つは髪の毛のケアを十分に行えないところです。
自分でお風呂に入れるようになったばかりの小さな子供はシャンプーのときに十分に洗い流すことができません。髪型や身だしなみのチェックも大人のようには行えないので、注意深く自分の髪を見ることもできません。シラミの存在も知らない子供たちは頭髪にシラミの卵を見つけても気がつかないのです。
子供たちにシラミが多いもう1つの理由は、小さな子供同士の遊びです。幼稚園から小学校の低学年頃の子供たちの遊びでは、体と体を寄せ合う機会が多く、髪の毛と髪の毛が触れ合ったタイミングでシラミが乗りうつり感染が広まります。
子供のシラミ予防
シラミは人の頭髪から頭髪へ移り住みながら広まる寄生虫です。人間の頭髪に寄生していないと生きてゆけません。
シラミの感染経路は頭髪から頭髪への直接感染と、髪に触れるものを共有することによる間接的な感染があります。帽子や衣類、寝具やタオル、ヘアブラシなどを感染者と共用するとシラミにうつりやすいことが知られています。
物の共用による感染は、直接髪の毛に触れるものだけではありません。プールや温泉のロッカー、脱衣カゴ。車に乗れば座席のシート、映画館のシート、遊園地の乗り物など、感染の可能性のあるものは尽きません。シラミ除けのスプレーなど色々なシラミ予防製品も出回っていますが、今のところ効果が確実な製品は登場していません。
人間との接触を絶てばシラミに感染されるリスクを完全になくすことができますが、人間社会で暮らす以上、現実的には不可能です。
どうしたらよいのか?
子供の健全な成長の過程で、人と人との直接の触れ合いは欠かせないものです。シラミの予防のために子供の遊びを抑制してしまうことは、シラミ感染よりも子供にとってデメリットが多くなります。
そのためシラミの対策としては、感染してからの対処が重要になります。地域でシラミが発生した時、早期発見と早期駆除、情報共有による一斉駆除ができていればシラミの集団発生は抑えられます。
人にうつす前に早期にシラミに気がつき、短い期間でシラミを退治するのが大切です。
早期発見のために
★子供との日常のスキンシップが大事。子供の髪の毛をチェックしましょう。
★洗い流しの十分に行えない小さな子供には大人がシャンプーをサポートする。
★シラミの存在を知り、意識し、子供が痒がっているときはアタマジラミを疑うことも大事です。
★シラミ用の梳き櫛を使えば効果的にシラミの感染チェックを行えます
シラミの見つけ方
数が少ない初期のアタマジラミは成虫を見つけるのが困難です。小さく光を避けるように動き回りますので、動かない卵を探すのが手っ取り早いです。フケやゴミと間違えられやすいシラミの卵ですが、特徴的な形をしているので形状で見分けることができます。
よく分からないという方は、指でつまんで引っ張ってみましょう。ホコリやフケは簡単に動きますが、シラミの卵は接着物質で強く固定されているので爪でしっかりとつまんで毛先にスライドしないと取れません。
アタマジラミ専用のクシを使って除去します。シラミ駆除剤を合わせて利用するとより確実にアタマジラミを退治できます。
シラミ駆除剤だけで駆除をするときには注意が必要です。海外で社会問題となっている薬の効かないアタマジラミが日本でも増えています。抵抗力を持ったシラミに対しては駆除剤が無効なことがあります。
シラミ駆除剤かシラミ用のクシかどちらか一方で駆除を行うなら、間違いなくクシを選んでください。正しいクシ、正しい使用法を選択すれば、シラミを確実に駆除することができます。